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より良い補綴治療を行うために②


石膏編
①石膏の練和に関して

大切なことは、石膏粉と水を、混和ではなく練和するということです。すなわち、混ぜるのではなく練り上げながら脱泡していきます。

新人スタッフさんによく見られる、模型に気泡を入れたくないがための水分量の多いハイフローの「混和石膏」、いわゆる「ゆるゆる石膏」は、石膏硬化体内に余剰な水分が多くなりすぎてしまい、残留膨張を引き起こし、模型精度を大きく損なう可能性があるため、避けるべきです。

②印象材への石膏の注ぎ方に関して

プロビジョナルレストレーションで、理想的な歯周環境を獲得したのち、丁寧な圧排操作により、浸出液、血液のコントロールを行い、マージン部の印象が明瞭に採得できた場合でも、石膏模型上で「形成限界の途切れ」が確認できることがあります。

これは、歯肉溝に入った薄い印象材が、石膏を注ぐときの流勢に負けて内側に倒れ込んでいる可能性があります。

一般的には、印象面の端から一方的に石膏を流すことが多いと思いますが、筆者は支台歯の精密印象をした際は、まずその支台歯から石膏を流し、その後全体に流すようにして、「形成限界の途切れ」が起きないように心掛けています。

③石膏の効果環境、取り出し時期に関して

硬化時間に関しては各メーカーの指定に従います。

石膏の効果を待つ間の環境としては、湿ボックスで保管するのが理想です。これは石膏硬化までの間、アルジネート印象材の乾燥・変形を防ぎたいからです。アルジネート印象材と石膏の間では、常に水分のやり取りが行われており、石膏の吸水膨張に大きく影響することにも留意しておかなくてはなりません。

石膏表面に十分強度が得られ、硬化熱が徐冷されたら速やかに印象材から撤去します。

咬合採得編

口腔内で機能する補綴物を作成し、維持・安定させるためには、生理的許容範囲を超えない範囲での正確な咬合採得が必要です。今までに費やした多くの労力と時間を考えると、確実に行いたいものです。

咀嚼筋群、舌骨上下筋群が連動して開閉口運動を行っていること、歯には歯根膜反射があることなどを考慮すればする程、奥が深く、大変難易度が高くなります。現在も数多くのテクニックが存在していることが、咬合採得の難しさを表しているのではないでしょうか。

今回はICPで下顎位が安定し、その顎位に問題がなく、現在の上下歯列の接触状態を再現したい、さらには片顎トレーでの印象時の咬合採得で筆者が留意している点です。

  1. バイトワックスを使用する際は、十分に軟化させる
  2. バイト材が完全に噛み切れているか確認する
  3. 術者は患者の正面に立ち、バイト材がない状態で何度か開閉口運動をしてもらい、軌道を確認しておく
  4. バイト材を入れ咬合した時に、下顎の偏位がないか確認する
  5. たとえ片顎のトレーでの印象であっても、両側でバイト材は噛んでもらう
  6. なるべく脱力した状態で速く噛んでもらう

小さなステップ一つひとつ、確実・丁寧に積み上げ、少しでも長く口腔内で安定し機能する補綴物をセットしたいものです。

小島将太郎

恵比寿西口デンタルクリニック(東京都渋谷区)
院長 小島 将太郎
(K.O.Mail No.035)



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